(6)旧燈明寺三重塔→南門

                         


    * (13 寒月庵)・・・(11 聚星軒)・・・(12 松風閣)・・・(10 造成中の内苑)

       (9 御谷館)・・・(8 海岸)・・・(7 納涼台)


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  ● 再び右側に「横笛庵」をみながら「寒霞橋」を渡り、突き当たりを右折。

    * (右側/横笛庵)・・・(寒霞橋)・・・(突き当たり右折)

                  


  ● 待春軒方面への分岐の左側に初音茶屋があります。

    * (待春軒方面)・・・(待春軒)

                          


  ● 初音茶屋
       開園当初、三溪園には誰もが自由に出入りできたばかりでなく、無料の湯茶サービスもあった。
       その場所の一つがこの初音茶屋である。
       中央の炉に媒竹の自在かぎで吊された真っ黒な鉄瓶には絶えず湯がたぎり、白湯に米・小麦粉を煎っ
       て香ばしくした香煎を入れたものや暖かい麦茶がふるまわれたという。
       大正4(1915)年三溪園を訪れた芥川龍之介は、友人であった三溪の長男への手紙にこの湯茶接待の
       印象を書き、”ひとはかり浮く香煎や白湯の秋”という句を詠んで締めくくっている。
       また別の記録では、屋根を葛が一面に這いまわりその葛の端が六方の軒に垂れ下がっていたとある
       が、写真はまさにその風情である。

                    


                  


  ● 右側に小さな沢沿いを少し行くと、林洞庵がみえてきます。

                          


  ● 林洞庵(りんどうあん)
       この建物は、昭和45年(1970)に宗偏流林洞会から寄贈された茶室です。
       屋内には流祖山田宗偏筆”林洞”の板額があります。

                         


                  


  ● (13)寒月庵
       三溪が所有していた製糸場の一つ栃木県大オ製糸場内から移された建物。
       かつては江戸の十人衆の一人といわれた赤穂藩出入りの豪商・川村伝左右衛門(迂叟)が所有して
       いた草庵で、元禄の頃(18世紀)には忠臣蔵で有名な大石内蔵之助がたびたび遊んだといわれる。
       昭和26(1951)年伊豆山の旅館に移され、現在跡地にこの林洞庵が建てられた。

                           


  ● 林洞庵の裏側から標識(三重塔・松風閣(展望台)→)に従い、階段を登っていきます。

                          


                  


  ● 旧燈明寺三重塔(とうみょうじさんじゅうのとう 重要文化財)
       この建物は、もと京都府相楽郡加茂町の燈明寺にあったものを大正3年(1914)三溪園に移築したも
       のです。
       寺伝によりますと燈明寺は天平7年(735)聖武天皇の勅願によって建てられた寺院とされています。
       建物の様式などから、室町時代に建てられたものと推定されます。
       関東では最古の塔です。

                              


                  


  ● 出世観音を通過し、松風閣(展望台)へ向かいます。

                             


  ● (11)聚星軒(じゅせいけん)
       竹を編みこんだ壁など、中国風の意匠が特徴の建物。
       明治20(1887)年頃、松風閣とともに原家初代・善三郎が築造したもののようであるが、大正12(1923)
       年の関東大震災により倒壊し、現存しない。

                


  ● (12)松風閣
       初代・善三郎が別荘として明治20年ごろに築造した建物で、その名称は伊藤博文によるものである
       写真はレンガ造の玄関部分で、窓などに中国風の意匠が見られる。
       断崖に立ち東京湾の絶景を望むことができる松風閣は、三溪の代となり本邸・鶴翔閣が建てられる
       と、重要な客をもてなす、いわゆるゲストハウスとして増築がなされた。
       大正5(1916)年には、アジア人初のノーベル賞受賞者であったインドの詩人・思想家のラビンドラナー
       ト・タゴールがアメリカへの講演旅行の途中、ここに数ヶ月間滞在し、詩「さまよえる鳥」をのこしている
       また、その一室”観山の間”には三溪が支援した中で最も好んだ日本画家・下村観山が描いた「四季
       草花図」の障壁画があったが、大正12(1923)年の関東大震災により建物とともに消失した。

                


                  


  ● 展望台へ
       展望台からは高速道路、精油所などが見えます。
       これらは昭和30年代から海の埋め立てによって造成されたところです。
       天気の良い日には富士山・三浦半島・房総半島が見えるそうですが・・・・。

                  


                  


  ● 南門方面に向かうため途中まで戻り、左側の坂道を下っていくと右からの道と合流。

                  


  ● (10)造成中の内苑(大正10年頃)
       当時一般に公開されていたのは、現在の外苑部分で、内苑は原家のプライベート・エリアであった。
       写真では公開部分との境に仮設の塀が設けられ、その向こうに資材置場であろうか、簡易な建物
       が見える。
       土塁を経て中央の臨春閣から上方にのびる瓦屋根は、源頼朝の木像(現在は東京国立博物館所
       蔵・重要文化財)を安置した源公堂と、月華殿までの石段上に設けられた回廊の姿である。
       いずれも戦時中に取り払われ、現存しない。

                           


  ● (9)御谷館(おやつかん)
       御谷館は、もと鎌倉・鶴岡八幡宮境内に併存していた神宮寺の僧房であったといわれる建物。
       明治41(1908)年に移築され、来園者の休憩用にあてられたようであるが、詳しくは不明。
       大正4(1915)年に消失した。

                           


  ● 右からの道に合流し下っていきます。

                  


  ● 南門へ向かいます。
       標識(←中央広場・内苑  ↑松風閣(展望台)・三重塔  お手洗い・南門→)

                  


  ● (8)海岸
       当時沖からこのあたりの陣地を望むと、海に向かって開く3つの並んだ谷、一之谷・二之谷・三之谷が
       確認できた。
       三溪園は、現在でも地名として残る、三之谷に造られたことによる名称である。
       海港以降、横浜は多くの外国船が行き交う国際的な港として発展したが、そのすぐそばにありながらも
       三溪園界隈の海岸では昔ながらの漁や海苔の養殖などが依然行われ、日常の人々の生活風景がそ
       こにあった。
       昭和30年代までは帆掛舟の姿も見られた詩情豊かな海であった。

                        


  ● (7)納涼台
       埋立てにより今では本牧市民公園となっているこの一帯も、昭和30年代までは東京湾の雄大なパノラ
       マが眺められる遠浅の海岸であった。
       潮干狩りや魚釣り、海水浴などもでき、当時の三溪園には現在とは別の気取りのない楽しみもあった。
       干潮の時を見はからい海岸伝いに歩いて園内に入ったり、船で乗りつけて上陸したりすることもあった
       ようである。
       石垣にせり出すように造られたこの木造の納涼台は、しばしば下からの強い波を受け損壊したことがあ
       ったという。

                       


  ● 左側に「上海横浜友好園」が見えます。
       上海横浜友好園(本牧市民公園内  建物老朽化のため立ち入りできません)
          横浜市と友好都市となって15周年を記念して、平成元年(1989)に上海市から寄贈されました。
          資材のほとんどは中国から運び、中国の建築職人たちによって3ケ月がかりで造られました。
          中国江南様式の庭園で、山水画を配した椅子や家具などを展示した玉蘭庁(ぎょくらんちょう)や
          池に浮かぶ湖心亭(こしんてい)などがあります。

                  


  ● 南門

                          



                         (画像をクリックすると、大きくなります)


                               ● (入口へ) ●

 

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