(画像をクリックすると、大きくなります) << 仏殿−→法堂 >> ● 仏殿へ向かいます。 ● 建長寺柏槙(びゃくしん)の劣化対策事業 建長寺の柏槙は、建長寺が創建された建長5年(1253)以来、757年の歳月を経てここに大きく根を はっています。 しかしながら近年元気がなく木材腐朽菌の仲間のキノコ(褐色腐朽菌)により、劣化が発生していま した。 このままにしておくと、強風などによって樹幹や大枝が折れたり根返りをおこし、大きな被害を及ぼ します。 そこで当会の創立30周年記念事業の一環として、診断と当面の対策を実施しました。 こうした取り組みが、我が国の自然遺産と次世代に継承するための一助となることを願っています ● 仏殿(重要文化財) 当寺の本尊地蔵菩薩を安置し、法要を行うお堂です。 正保4年(1647)に、東京・芝の増上寺より徳川二代将軍秀忠の夫人で小督の方(おごうの方/崇源 院)の霊屋を移築したものです。 ● 法堂(はっとう 重要文化財) 法堂とは住職が仏に代わって須弥檀(すみだん)上で説法するためのお堂で拈華堂(ねんげどう)と も言います。 本来、仏像は祀りませんが今は千手観音菩薩を祀っています。 文化11年(1814)に再建され、木造建築では関東最大のものです。 総門の前には東西の外門がありましたが西外門(天下門)だけです 東外門には「海東法窟」の扁額が掲げられていましたが、現在は法堂に掲げられています。 * (扁額 海東法窟) *釈迦苦行像 釈迦苦行像は、お釈迦様が極限の苦行・禁欲(断食)を行っているお姿を現したもので、顔に鬚 を生やした姿は、きわめて稀であるとともに、徹底的に肉体をも痛めつけるような荒行をしてい たことを表してます。 この釈迦苦行像は、パキスタンの北西部地方のガンダーラ文明の遺産でラポール中央博物館 に安置されているお像をもとに制作され、2005年愛知万博に陳列された後、この度パキスタン 国より建長寺に寄贈されました。 * 本仏像は、パキスタン政府から公式承認され、唯一国外への持ち出しが許可されたもの です。 * (中央/釈迦苦行像) * 組子工法(天井への取り付け) (有)垣内額装が「組子工法」による天井画の取り付けを実施。 秋田産の杉を利用した「組子」48体(1体縦1.2mx横2m)の表裏に国産和紙を5層に貼り付け、そ の上に本紙を貼り、パズル式に天井へ組んでいきます。 * 小泉淳作画伯の略歴 小泉画伯は、建長寺の縁で、京都・建仁寺の開創800年を記念した法堂天井画「双龍図」を昨 年10月に完成させました。 平成16年4月に開眼法要を執り行い、現在、この壮大な二匹龍の天井画には、遠方から多くの 拝観者が訪れています。 今回、建長寺・雲龍図と建仁寺・双龍図には「五爪の龍」が採用されています。 日本の龍は普通3本指ですが、本来、龍の指は5本あります。 中国では、皇帝の顔を「龍顔」、皇帝の正装を「龍袍」というように、「5爪の龍」は天子の象徴と されていたため、属国であった朝鮮半島代々の王朝は「4爪の龍」しか用いる事が許されません でした。 そして朝鮮半島から我が国へは、更に1本指が少ない「3爪の龍」として、伝えられたといわれて います。 *華厳小宝塔 建長寺創建当初より半僧坊へ行く途中に華厳塔が建立されていました。 しかし度重なる火災によって焼失し、以後再建されていません。 吉田管長の願いにより諏訪の宮大工が10分の1小塔を製作しました。 細部まで復元した禅宗唐様(からよう)の小塔は台座を含めた高さが3メートル を超える五重塔で、模型とはいえ建立と同じだけの手間をかけている労作です。 * (右画像/華厳塔の模型) (画像をクリックすると、大きくなります) ● (入口へ) ● |