稚内公園

                          


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   ● 稚内公園 ●
        稚内市街のすぐ西側の丘の上にある公園です。
        氷雪の門や、南極探検で活躍した犬ぞり隊を記念する碑があることで知られています。
        開基百年記念塔からは、眼下に稚内市街、南/サロベツ原野、東/オホーツク海、西/利尻島・礼
        文島、北/サハリンの島影を見渡すことができます。

       


                              

   ● 氷雪の門
        日本領だった南樺太(現・サハリン島)には、終戦当時、約42万人が生活していましたが、ソ連軍の
        突然の進撃により人々は全てを捨てて祖国へと逃げ帰ることとなりました。
        この碑は、帰らぬ樺太への望郷の念と、樺太で亡くなった人たちの慰霊のため1963(昭和38)年に
        建てられたものです。
        高さ8mの門、黒大理石の台座、2.4mの女性像からなり、女性が手のひらを見せ天を仰ぐ姿は全て
        を失った悲しみを表し、人々の天への祈り、哀訴、そしてたくましい再生への誓いを表現しています
        お天気が良い日には、像の背景に広がる宗谷海峡の向うに、かつて人々生活していた樺太が見
        えます。

                                 


                          


   ● 九人の乙女の碑
        この碑は、終戦時、樺太の真岡(現・ホルムスク)郵便局で通信業務を死守しようとした9人の女性
        の慰霊のために建てられたものです。
        北緯50度線でソ連と国境に接していた樺太では、1945(昭和20)年8月、ソ連軍の不意の攻撃を受
        け40年間にわたる国境の静寂が破られました。
        島民の緊急疎開が開始される中、戦火は真岡の町にも広がり、窓越しに見る砲弾の炸裂、刻々と
        迫る身の危険の中、真岡郵便局の電話交換手は最後まで交換台に向かいましたが「皆さんこれが
        最後です。さようなら、さようなら・・・」の言葉を残し、青酸カリを飲み自らの命を絶ちました。
        終戦5日後、8月20日のことでした。

                  


   ● 行幸啓記念碑
        1968(昭和43)年、この公園においでになられた昭和天皇・皇后陛下は、九人の乙女の悲話をお
        聞きになった時、目頭に涙を浮かべ、深く頭をお下げになり、冥福をお祈りされました。
        この碑には、後日、この時のご感銘を詠まれた御製・御歌が刻まれています。
             御製  樺太に命をすてし たおやめの 心を思へばむね せまりくる
             御歌  樺太につゆと消えたる 乙女らの みたまやすかれと たヾいのりぬ

                      


   ● 教學之碑
       建立誌
          我が母校、樺太師範学校は昭和14年4月、45万島民の文化の向上と教育振興の重責を担う
          教員養成機関として、豊原市に開校したが、男女共学という専門学校教育の実施は、我が国
          最初の画期的な試みで、上田光曦校長(純煌)の卓越した教育理念によるものてあった。
          爾来、至誠一貫を本義とする教学綱要のもと品格の洗練・知性の向上・情操の醇化・体の鍛
          練に励み、樺太開拓に貢献する教育者としての資質の琢磨錬成に努め、師弟一如の人間性
          豊かな校風を築き樺太師範学校の盛名を高めつつあったが昭和20年終戦により、その歴史
          を閉じることとなった。
          然し、樺太師範学校の教育精神は同窓生の教育実践に生かされ、戦後、我が国の復興と平
          和文化国家建設に大きな役割を果すと共に、多くの教え子に継承されている。
          母校は既にないが教学の精神と共に我々の胸中に厳然として存続している。
          茲に全国に居住する同窓生900余名開校50周年を記念し、樺太島を望むこの地に母校永遠
          に不滅なりの思いをこめて、郷土樺太の石を台座に嵌め込み教学の碑を建立する。
                       平成元年七月八日       樺太師範学校同窓

                  


   ● 南極観測樺太犬訓練記念碑
        1956(昭和31)年、日本が初めて南極観測に参加する時、40頭ほどの樺太犬が集められ、ここ稚
        内で8ヶ月間にわたり犬ぞりの訓練が行われました。
        犬ぞり隊は、ブリザード荒れ狂う極地で見事な活躍を果たしましたが、交代するはずの第2次越冬
        隊が悪天候のため上陸できず、結局15頭の犬だけが無人の南極大陸に取り残されることとなりま
        した。
        そして1年後、タロとジロの兄弟犬の奇跡的な生存が確認され、このニュースは感動とともに世界
        中に伝えられ、後に映画「南極物語」にもなりました。
        その碑は稚内公園が犬ぞりの訓練地だったことを記念し、樺太犬の功績を讃えブロンズ像で制作
        され、台座には南極で採取した白石が埋め込まれています。

                  


    * (ブロンズ像・ジロをモデルに)・・・(南極で採取した白石)

                  


   ● 樺太犬供養塔
        白い南極の大陸で命を落とした15頭の”犬ぞり隊”の霊を慰めるための慰霊碑で、稚内公園の犬
        ぞり訓練所跡地に、昭和36年10月、建立されたものです。
        観測隊がケルンをつくり、それを道標として雪原を前進したことから、慰霊碑は三角のケルンに秩
        父石が張りめぐらされています。

                  


   ● 測量の碑
        標石の位置と高さ  改測 平成20年10月15日
          北緯 45度25分14.9563秒  東経 141度40分03.1685秒  標高 101.607メートル

        碑の上部には東西南北に矢印が伸び、各都市の距離と方向が示されています。
          北極点 4,970km          サハリン・クリリオン岬 62km
          ワシントン 10,431km       ホノルル 6,086km
          シドニー 8,833km         南極点 15,044km
          東京 1,090km           バギオ(フィリピン) 3,764km
          沖縄県石垣市 2,813km     北京 2,167km
          ロンドン 9,094km 

                        


                  


   ●開基100年記念塔
        稚内市の開基百年と市制施行30年を記念して建てられた施設です。
        1、2階が稚内の歴史を物語る貴重な資料を展示する北方記念館で、間宮林蔵を中心とした展示
        をしています。
        2010年より、間宮林蔵がオホーツク海から日本海沿岸の西蝦夷地を測量し、師の伊能忠敬の調
        査と合わせて出来た「伊能大図」をフロア展示。
        頂上の展望台からは360度の大パノラマを一望できます。

                  


  
                        ● 多くの観光客で賑わっています ●


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                               ● (入口へ) ●

 

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