(男鹿水族館HPの展示フロアをお借りました) (画像をクリックすると大きくなります) |
<< (2)日本の海水魚1 >> * 「日本の海水魚」コーナーに、エスカレーターで向かいます。 ● (2)日本の海水魚 流氷からサンゴ礁の海まで、日本の海は様々な姿を見せてくれます。 こんなに変化に富んだ海のある国は、世界でも稀な存在です。 それは生息する生き物たちの種類のおおさを物語るものでもあります。 つまりそれは暖かい海と冷たい海の生物群がひとつの海域に混在することを意味するのですが 単に「混じり合う」のではなく、生き物たちは全て立体的に生息しているのです。 これは寒流と暖流の影響によるもので、日本沿岸ではその海域にしか生息しない種類がおおく 見られます。このような条件によって日本周辺は「海の幸」に恵まれた豊かな海になっています。 * 太平洋の深海 水温13度 こちらの水槽では主に太平洋の深い海(水深150m以深)に生息する生き物たちを展示してい ます。 深海は、低水温、高水圧といった地上とは大きく異なった環境のため、独自に進化 した生物が多くいます。 太平洋に属する日本の駿河湾や相模湾でも深海生物が度々話 題になります。 タカアシガニ 分布:釜石沖〜東シナ海 水深200〜400mの砂泥地に生息する。 節足動物の中で世界最大の種であり、日本の固有種でもある。 サギフエ 分布:中部以南(琉球列島を除く) 普段は頭を下にしているが長距離を移動するときは水平に泳ぐ。 サギフエの仲間は世界で10種確認されているが、日本にはサギフエ1種が生息する。 シキシマハナダイ 分布:秋田県〜九州南岸、相模湾〜九州南岸 水深50〜320mの砂礫底や岩礁に群れて生息する。 雄は雌に求愛する祭、腹鰭を白くする。 アカアマダイ 分布:青森県以南、東シナ海 水深100m前後の海底に生息し、泥や砂泥底を好む。 水産重要種である。 秋田県では刺し網、底引き網など、年間約30トンの漁獲がある。 ツボダイ 分布:本州中部以南 水深100〜400mの海底に生息する。 背鰭に鋭い棘を持ち、体高が高く、口は小さく尖っている。 刺身や煮つけにして食べられる。 サクラダイ 分布:相模湾〜九州、八丈島 岩礁域の浅場から深場にかけて群れで生活する。 雄の体側に入る白色班が桜の花弁を連想させることからこのような名前が付いた。 * 手足のような鰭をもつ魚たち コモンカスベ 分布:函館以南、東シナ海 水深20〜100mの砂泥底に生息する。 幼魚の体盤中央に1対の黒色リングがあり、成長に伴い明褐色の斑紋となる。 煮つけ、干物などにして食べられる。 ホウボウ 分布:北海道南部以南 うきぶくろを振動され「ボウボウ」という警戒音を出す。 胸ビレが変化した3本の足(遊離軟条)で餌を探す。 マナマコ(白色個体) 分布:北海道〜九州 2015年1月28日、戸賀湾で漁獲された。 普通のマナマコとは異なり、色素を持っていないため体色が真っ白になっている。 オニオコゼ 分布:本州中部、朝鮮半島南部 背鰭の棘には毒がある。 見た目とは裏腹に肉質が良く、日本各地で食用とされる。 唐揚げ、煮つけなどにする。 ナメダンゴ 分布:北海道、青森県 ダンゴウウオ科の仲間。 最大で8cmほどまで成長する。 吸盤状の腹鰭を使っていろいろなところにくっつく。 体のこぶ状突起は大きく、両眼の間では4列に並ぶ。 * 秋田沖の深海の生き物 水温5度 水深200mを越える深さの海を深海といいます。 深海では、一年を通じて水温が低く、太陽の光も届かないため、地上とは大きく異なった環境 が広がっています。 こちらの水槽では主に秋田の深い海(水深200m以深)に生息する生き物たちを展示しています ケガニ 分布:北海道〜茨城県、日本海 その名の通り毛に覆われている。 交尾前に雌雄が脱皮する習性がある。 水産重要種で美味。 オオハネガイ 分布:北海道南部〜相模湾、日本海 水深100〜1400mの砂泥底で生息する。 殻表は黄白色で光沢がある。 外套膜の縁には多数の長い触手がある。 スミスハネガイ 分布:北海道南部〜駿河湾、日本海 水深100〜700mの砂泥底で生息する。 殻表は黄色で光沢がある。 外套の縁には多数の長い触手がある。 ズワイガニ 分布:北海道〜千葉県、日本海 水産重要種で、鍋物など広く親しまれている。 漁業流通上の呼び名は地方によって異なり、マツバガニ、エチゼンガニとも呼ばれる。 モロトゲアカエビ 分布:本州日本海沿岸 地方名:シマエビ(秋田県) しま模様が特徴。 卵からふ化した稚エビはすぐに底生生活をおくる。 トヤマエビ 分布:オホーツク海、北海道東部、日本海 地方名:オトコエビ(金浦)、ボタンエビ 食用種で、刺身が美味。 トヤマエビは性転換することが知られている。 トクビレ 分布:山陰、東北、北海道 地方名:ハッカク 北海道では漁獲量も多く、食用種として寿司ネタなどにする。 雄は背ビレが大きくなり、うちわのようになる。 ユウレイイカ 全長:79cm 漁獲日:2014年5月22日 漁獲方法:底曳網 分布:日本近海、インドネシア、インド洋西部 水深200〜600mで生活する。 全身が寒天状で柔らかい。 外套膜は細長い円錐型で、鰭は円形である。 眼の周辺や腕などに複数の発光器がある。 体液には大量の塩化アンモニウムを含んでおり、第四番目の腕は特に多い。 体の中で最も比重が軽いことからこの腕を浮きにして吊り上がるように海中を漂っている。 サメハダホウズキイカ 全長:12cm 漁獲日:2015年2月7日 漁獲場所:秋田沖 (八峰町岩館漁港より搬入) 漁獲方法:底曳網 分布:世界の温帯海域 水深200〜500m。 まだ光がわずかに届く水深に生活する。 外套膜は微笑な星状突起に覆われている。 眼の周辺には複数の発光器がある。 体液には大量の塩化アンモニウムを含んでおり、外套膜内は特に多い。 浮力をつけるため、体液は %以上を占めている。 * ダイオウイカが秋田までやってきた! 2016年2月14日秋田県仁賀保市小砂川漁港にダイオウイカが漂着しました。 ダイオウイカは世界最大のイカで、大きいものだと全長約49mの個体が確認されています。 主に深海で生息していると考えられています。 大量の塩化アンモニウムを体内に含んでいます。 そのため、食用には向いていません。 本館にダイオウイカを搬入し、数日間冷凍標本での展示を行いました。 今現在は標本の状態考慮して、秋田県立博物館へ移動し液浸標本で展示しています この機会に博物館へ見に行ってはいかがでしょうか。 ダイオウイカの全長・・・約777cm 体重・・・約116kg スタッフの身長・・・・・約180cm 体重・・・・・約80kg * 大きなコブダイの頭蓋骨標本 こちらは2014年6月に戸賀湾で採れた60cmほどの大きなコブダイです。 サザエ漁にかかっていた個体を戸賀湾の猟師さんから寄贈していただきました。 (画像をクリックすると大きくなります) ● (入口へ) ● |